職人に学ぶ
黒沼 友弥氏(築炉工)
ものづくりに不可欠な工業用炉の施工・修理に熟練度の高い技能で携わっている。現場での創造力、対応力が重要となる炉のメンテナンスでは、形・大きさの様々な炉内で温度の変化、耐火煉瓦の膨張度なども長年の勘と技術力で見極めている。一般の人には見えにくい仕事であるが、顧客のニーズに応えられる貴重な職人である。
中原区在住。東洋ロザイ(株)勤務。
堺 昭二氏(旋盤工)
旋盤加工における熟練工である。不定形で複雑な形状の製品(防爆ケーシング)の重心点を素早く捉え、短時間で品質を確保し加工している。その加工方法に工夫を凝らし常に向上心を持って治工具、バイト類を開発し、少量多品種で精度の高い製品作りに貢献している。
後継者の指導にも尽力し、創造性もある新しいタイプの職人である。
大田区在住。(株)和興計測勤務。(高津区)
冨沢 博氏(めっき工)
工業用クロムめっきにおいて重要な「めっき液」「めっき条件」を長年の練磨と研究により繊細にコントロールし、さらに電気、化学、機械に関する広範な知識を有し、独自の治具を考案し複雑な形状の製品に、めっき後の加工研磨を不要とする仕上げを可能にしている。
若手職人の育成にも尽力している職人である。
流山市在住。 (株)フジクロム社勤務。(川崎区)
原田 茂男氏(精密測定工具仕上工)
手の感覚が重要な精密仕上工であり、その技能は工業生産に不可欠な測定工具のラップ(ゲージの表面を超高精度に仕上げる)に生かされている。職歴65年の熟練された技術技能で外国の製品では真似の出来ない高品質な仕上げは業界での評価も高い。日々の鍛錬、向上心は後継者の手本であり、この分野では傑出した職人である。
幸区在住。(株)シゲル勤務。