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川崎36景

第22景 影向寺の乳銀杏・百日紅【まちの樹50選】

川崎市には「川崎市 まちの樹50選」というのがあるのをご存知ですか?

川崎市では、昭和48年から「保存樹木」の指定を開始し、歴史や生命の大切さを伝える貴重な緑として保全に努めています。
「まちの樹」は、地域の中で親しまれ、心のよりどころとなっている樹木、巨樹や伝承があるなど、地域のシンボルとなる樹木を市民の皆さんに推薦していただき、市民や学識経験者からなる選定委員会で厳選し、平成15年4月に50本の「まちの樹」を指定しました。
市内の各区には、1本以上の「まちの樹」があります。

今回は、銀杏(イチョウ)と百日紅(サルスベリ)の樹があるという、宮前区の影向寺を訪ねてみました。
「影向寺」バス停
「影向寺」バス停
まずはバスに乗って「影向寺」停留所で降ります。

バス停の名前にもなっているくらいだから、停留所のすぐそばにあるんだろうと思いきや…
宮前区、坂多いよな~(涙)
宮前区、坂多いよな~(涙)
周りを見回しても、お寺らしき建物は見当たらず…

とりあえず、バス停の真上に大きな樹が見えたので行ってみることに。

坂を登って大きな木の近くまでいったけど、お寺ではないようで、通りがかりの人に聞いてみました。

「影向寺? ああ、こっちじゃなくて、道路の向こう側の坂をあがるんですよ」

ううー、なんか坂を登ったのがすごくもったいない気がするぅ。
あった、この坂をいくのね
あった、この坂をいくのね
「あっちの坂をまっすぐ、15分くらい歩けば右側にありますよ」

え、15分もっ?(運動不足の私にはけっこうきつい時間…)

「いやいや、15分は言い過ぎたかも、10分強くらいで行けるかもしれない」

と、優しい“言い直し”を信じていくことにします。

さあ、坂のぼり、レッツゴー…!
ゆるやかな坂って、しんどいよね…
ゆるやかな坂って、しんどいよね…
まだぁ? 暑いよう~<br>(この日の気温34度、9月なのに!)
まだぁ? 暑いよう~
(この日の気温34度、9月なのに!)
あっ!<br>お寺っぽい塀が見えた!
あっ!
お寺っぽい塀が見えた!
わかっていながら「影向寺はどこですか?」と聞くこと3回。
だって、一人ぼっち炎天下歩いてると人恋しくなってしまうのさ。

最初の教え通り、15分(のろのろと)ほど歩いたところでようやくお寺らしき塀が見えてきた!
ここが影向寺です。
門の左右にも立派なケヤキ! そのほかにも木々が、緑がいっぱいある!
いまいちばんありがたい“木陰”がたくさんありそうです。
正面にあるサルスベリの樹。<br>まだ花が残っていました。
正面にあるサルスベリの樹。
まだ花が残っていました。
門を入ると目の前に立派なサルスベリの木がありましたが、これは「まちの樹50選」ではありませんでした。

境内には「保存樹木」の札がついた立派な木々がいくつもあるんです。
お地蔵様のあたりは、天国のような木陰。
お地蔵様のあたりは、天国のような木陰。
少し奥へ行くと、お地蔵様が並んでいました。

よっこらしょ、っと。
いい木陰だ~、まずはここでひとやすみしよう。

あー、涼しい… 生き返る~~

と思ったら、目の前にとてつもなくでかい樹が!
これが「乳銀杏」です。ほんとに大きい。
かわいいお地蔵様が守っています。
かわいいお地蔵様が守っています。
樹の大きさ、わかりますか?
樹の大きさ、わかりますか?
大きな幹からまた“幹”が。<br>枝とはいえない太さです。
大きな幹からまた“幹”が。
枝とはいえない太さです。
川崎市「まちの樹50選」だけでなく、「かながわの名木100選」にもなっていました。
川崎市「まちの樹50選」だけでなく、「かながわの名木100選」にもなっていました。
大きいので、全景を見るにはかなり離れないと見られません。
大きいので、全景を見るにはかなり離れないと見られません。
お寺の方曰く、

「鎌倉の八幡様の大銀杏より太さがある」と言われていたそうな。

ちなみにこの銀杏、高さは28メートル、周囲は8メートルあるそうです。

ところで、なぜ「乳銀杏」と言われているのでしょう?
銀杏は老木になると幹枝から「乳」あるいは「乳柱(ちばしら)」と呼ばれる気根を下垂させることがあります。

樹齢600~700年とも言われるこの大銀杏は昔、この乳柱を削って汁を飲むと乳が出るようになるという伝説があり、そこから「乳銀杏」と呼ばれるようになったとのことで、当時の絵馬にも乳しぼりの図柄が多くあるそうです。
決して広いとはいえないのですが、立派な木々に囲まれたこの空間には、とても癒されます。
この日も何組かの方が散策に来ていました。

そしてこちらが「まちの樹50選」の百日紅です。

奥まったところにあるのですぐにはわかりませんでした。
境内の右奥にあります
境内の右奥にあります
太い幹! <br>樹皮の模様は川の流れを連想させると言われています。
太い幹! 
樹皮の模様は川の流れを連想させると言われています。
サルスベリの花。<br>満開は8月中旬~下旬だそう。
サルスベリの花。
満開は8月中旬~下旬だそう。
川崎市内最古の寺といわれるこの影向寺には、保存樹木のほかにも数々の重要文化財があります。

建立されたのが奈良時代というのですから、それはそれは古くからあるのですね。
天平11年(739年)光明皇后が眼病を患ったおり、聖武天王の御夢の中に一人の僧が現れ、武蔵の国橘郷に霊地があって、その地に不思議な霊石があります。その石の上にいつも聖浄比なき水を湛えています。ここに伽藍(がらん:僧侶が集まり修行する清浄な場所の意)を建立し、薬師如来を安置し奉るならば、皇后の御悩みたちどころに御平癒となるでありましょう」と申し上げました。天皇は早速に高僧行基を遣わし祈願させたところ、霊験あらたかで皇后の御病気も快癒されたそうです。天皇の勅命によりこの地に伽藍がそびえたのは、その翌年のことであると伝えられています。
~稲毛薬師 威徳山影向寺 縁起 より~
影向寺のいわれとなった霊石「影向石」。<br>石のくぼみには、今でも常に霊水がたたえられている。<br>(県指定重要文化財)
影向寺のいわれとなった霊石「影向石」。
石のくぼみには、今でも常に霊水がたたえられている。
(県指定重要文化財)
にぎやかな祭礼の日、村の若衆たちが大きな石をもちあげて力を競い合ったという「力石」。<br>
にぎやかな祭礼の日、村の若衆たちが大きな石をもちあげて力を競い合ったという「力石」。
影向寺では、毎年11月3日(文化の日)に、薬師様の縁日があります。
護摩供養、聖徳太子祭、福引きなどのほか、出店も並ぶそうです。
その頃は見事に色づいた乳銀杏も見られそう! ぜひ訪れたいですね!
これからも乳銀杏を守ってくださいね
これからも乳銀杏を守ってくださいね
影向寺
http://yougouji.org/
宮前区野川419