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川崎36景

第25景 石観音堂

川崎には多くの寺社がありますね。
そのなかでも、代表といえば、そう、川崎大師。

皆さんは、川崎大師と国道を挟んで対向の辺りにある「石観音堂」というのをご存知ですか?
暑いせいか、歩いてる人もいない…
暑いせいか、歩いてる人もいない…
川崎駅からバスに乗り「観音2丁目」。

文字通り「観音町」というのだから、地元ではさぞ有名だろうと思い、バス停を降りてから人に聞きながらてくてく行こうかと思っていたのですが、バス停近くのパン屋さんでは「さあ、どこかなあ? こっち側にはないから、通りの向こう側だと思うけど…」と、なんとも心もとない答え。

それではとりあえず、通りの向こうの「観音通り商店街」を歩いてみましょうか。
自動販売機に貼ってあったおすすめ商品。<br>この店では49円イカシリーズがイチオシだ!
自動販売機に貼ってあったおすすめ商品。
この店では49円イカシリーズがイチオシだ!
まずは、観音堂がどこにあるのかを誰かに聞かなくちゃ。

通り沿いの酒屋さんで、仕事中のおじさんに聞いてみました。石観音堂って、このへんにありますか?

「ああ、あるよ。この先まっすぐ、5つ目の角だよ」

なんてわかりやすい!
ありがとうございます!
通りの店先?に、満開の花壇。<br>このシャッターが開く日はあるのか…!?
通りの店先?に、満開の花壇。
このシャッターが開く日はあるのか…!?
レトロな街灯。<br>昭和の映画に出てきそう。
レトロな街灯。
昭和の映画に出てきそう。
こ、これは!<br>まさに観音様にあやかっているとしか思えないネーミング。<br>
こ、これは!
まさに観音様にあやかっているとしか思えないネーミング。
たいした距離を歩いたわけでもないけど、もう休憩したい…お腹がすいたよ…

と、ちょうどいいところにあった、この看板。
観音堂の前に「かんのんちゃま」でランチタイムとしよう。

こんにちは~
入ったら扇風機が挨拶してくれた
入ったら扇風機が挨拶してくれた
カウンターのインテリア、ごまちゃんぽい動物とサイコロ
カウンターのインテリア、ごまちゃんぽい動物とサイコロ
栗しぐれとか、フルーツゼリーとか、五家宝とか、おばあちゃんと昔一緒に食べたような懐かしいお菓子いろいろ!
栗しぐれとか、フルーツゼリーとか、五家宝とか、おばあちゃんと昔一緒に食べたような懐かしいお菓子いろいろ!
お腹すいた~~~!
何を食べようか迷ったあげく、ビーフカレーセット(750円)を注文。
メニューには、850円という、カレーよりもお高い値段の「納豆定食」も気になるところだが、ここはあえてカレーで。

まず最初に来たのは、アイスコーヒーとお菓子。お菓子?
メニューには、飲み物とサラダがセットにつくって書いてあったけど、お菓子も?

食べようかなどうしようかな、でも、もうすぐカレーも来るからちょっと我慢しよう。
マスターの宮澤さんによると、お菓子のサービスは、知り合いの方に教えてもらった、名古屋の喫茶店でやっているサービスを取り入れてみたのだそうです。このサービス、ちょっとうれしいですよね。
納豆定食は、亡くなったお兄さんの提案で始めたもので、当初の値段のままずっとメニューに載せているそうです(実際はあまり出ない…らしいですが)。

それからこのお店の名前「かんのんちゃま」の「ちゃま」、実は「茶の間」の意味も含んでいるのだとか。これも友人のアドバイスを取り入れたとのこと。

話をしている間にも、常連さんのおばあちゃんがマスターのところへ

「これ、いっぱい郵便がきたんだけど、わかんなくて」

「これはNHKの領収書、これは○○の請求書、これはダイレクトメール」と、ひとつずつ説明をしながら、「これは大事だからとっといて、これはいらないから捨てて…」と、ペンでしるしをつけてあげたり丁寧に対応していました。親切にもほどがある!と突っ込みたいくらい。

「あーよかった、これですっきりした」と、ニコニコ顔のおばあちゃん。「あなたもゆっくりしていきなさいね」なんて言われて、こっちまで笑顔になってしまいました。

カレーを食べ終えて、お土産にお菓子をいただき、今度こそ観音堂へ!

「かんのんちゃま」のマスター、宮澤さん。<br>明るい性格が常連さんに人気!
「かんのんちゃま」のマスター、宮澤さん。
明るい性格が常連さんに人気!
あ、あれが観音堂だ!
あ、あれが観音堂だ!
ほどなく5つめの角につき、見えてきた観音堂。
意外と小さな入口です。
こじんまりした入口
こじんまりした入口
広くない
広くない
 石観音堂は、寛文5年(1665)に明長寺の僧弁融によって開かれた寺で、本尊は石造如意輪観音像です(だから石観音堂なんですね)。
また、江戸時代には『江戸名所図会』に、「毎月十七日道俗通 夜参籠す」と記されるほど、賑わいを見せていたといわれています。
門を入ってすぐ右には、「霊亀石」と呼ばれている手洗石(ちょうずいし)が置かれています。

この手洗石には、次のような伝説が伝えられています。

享保18年(1733)は不漁続きの年でしたが、ある日、地元の漁師が漁を終えて帰ろうとすると、急に船が動かなくなってしまいました。
船の下をみると大きな石があり、手洗石に手頃な大きさだったので引き上げて石観音に奉納しようとしましたが、なかなか引き上げることができませんでした。その時、2、3匹の亀があらわれ漁師に力をかしてくれたのでやっと石を引き上げ、石観音に奉納したところ豊漁になったということです。

これが、亀が引き上げを手伝ってくれたという、手水石。<br>たしかに重そう。<br>
これが、亀が引き上げを手伝ってくれたという、手水石。
たしかに重そう。
 決して広くはない境内には霊亀石の他、「梅動独吟万句詠草塚」「六人ー句碑」、道標や力石、などもあり、見どころがいっぱいです。

この秋には、石観音堂で、川崎の昔に思いをはせてみるのもよいのではないでしょうか。
石観音堂
川崎区観音2-16-3

取材協力
喫茶 かんのんちゃま
川崎区観音2-4-13
TEL.044-277-9794