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川崎アワード

第18回 川崎さくら五行歌の会 殿

思ったこと、感じたことを五行に綴ってみよう!

俳句、川柳、和歌など、日本古来の「うた」には、文字数や季語など、きまりごとに従って作られるものが多くあります。もちろん、そのきまりの中で書いていくことで面白さも出てくることもあるのですが、なかなかどうして「うたをよむ」って、気軽にできるものではないような…

と思っていたところ、最近「五行歌」という自由な歌があるというのをウワサに聞きました。川崎にもその「五行歌の会」があるそうなんです!

今回は、興味津々で、その会の様子を覗かせてもらいました。
川崎産業振興会館
川崎産業振興会館
JR川崎駅から5分ほど歩いたところにある「川崎市産業振興会館」。

普段はあまり来ることのない場所なので、ちょっと緊張気味…

「五行歌の会」は、ここの10階の会議室で毎月開催されているのだそうです。
お茶やお菓子を並べるのに忙しそう。
歌の会なのに…
お茶やお菓子を並べるのに忙しそう。
歌の会なのに…
こんにちは~~


心配なので、少し早めに会議室に行ってみたら、あれ?
お菓子をいろいろと並べている最中でした。

歌の会、というので、もっと格式ばった感じなのかと思ったんだけど???
今日おじゃましている「川崎さくら五行歌会」は、4年ほど前に発足しました。

現在この会の代表である磯崎さんは、もともと「港ヨコハマ五行歌会」に参加していたのですが、人数が増えてきたこともあり、地元川崎でも会を発足したらという声から、この川崎さくら五行歌会ができたのだそうです。

私は今日まで知らなかったけど、五行歌って、けっこう広まっているんですね。
本日配られたプリント。
15の歌が書いてあります。
本日配られたプリント。
15の歌が書いてあります。
時間になり席につくと、プリントと細長い紙が配られました。
プリントには15の歌が書いてあります。
そして細長い紙は?これは「点数表」でした。

まず最初は、今日出された五行歌をじっくり読んで、それに点数をつけていくのだそう。部屋のホワイトボードには、「7首11点」と書かれています。
いったいどうやって点数をつけたらよいのでしょう?

点のつけかたは独特で、今回の場合は15首ですからこんなふうになります。↓↓

五行歌の点数のつけかた

1.自分の歌を除いた14首から、気に入った歌7首を選び、まずそこに1点ずつ入れる。



2.その7首の中で、さらによいと思うものに、残りの4点を加算する。



3.点数は、1首につき最高3点(気に入った7首の中で4点を配分させる。4首に1点ずつ加算しても、2首に2点ずつにしてもよい)。点数表の合計は必ず11点になるように点数を配分する。



4.点数表をつけたら、点数の係のところに提出し、点数の多い順に、本日の1席、2席、3席が決まる。
配られた歌を読んで点数をつけます
配られた歌を読んで点数をつけます
配られた歌を読んでいるみなさんは、真剣そのもの。
簡単にぽぽんと点数をつけられるものではないようです。

歌の中の思いや風景を頭の中に描きながら、自分の感性に合ったものを選んでいくのです。

実際私も15首の歌を読んでみると、なかなか点数はつけられない…それぞれいいところや気に入ったところがあるので、甲乙つけるのは難しい!
結局、点数をつけて提出するのは最後になってしまいました。
全員が点数をつけて出し終わると、係の方が集計開始。
その集計結果で本日の合計点が発表され、歌についてのコメントタイムになります。

実はこれよりもっとあったんです!
つい写真をとる前に食べちゃって…
実はこれよりもっとあったんです!
つい写真をとる前に食べちゃって…
集計の間はみんなで楽しくお菓子を食べながらのティータイム。

それにしてもこれ、食べきれないほどあるんですけど…

この日は、お出かけした会員の方のお土産もあり、いつもよりお茶菓子の数が多いとか。
これはいい日に取材にきてしまったようです。
お菓子に喜んでいる間に集計がおわり、これから発表です。
ちょっと気を引き締めなくては。

プリントに書かれた1番から順に、点数が発表されます。
そして、その歌に点数を入れた人が、どこがよかったのかをコメントしていきます。

うわー、どきどきする!

と緊張もつかの間、意外とざっくばらんで楽しいコメントばかり。

そう、ここでは批評でなく、あくまでもコメントなのです。
自分の心に響いたところ、感じたところを、思いのまま話していくというこのスタイルなら、初めての参加でもすんなり入っていけます。

自分とはちがういろんな感じ方を聞いていると、「へぇ~~、そう思うんだ!?」と、思わぬ発見があったりしておもしろい!
思わぬコメントに、つい笑ってしまうなんて場面もしょっちゅう。
思わぬコメントに、つい笑ってしまうなんて場面もしょっちゅう。
本日、黒一点だった良さん。
14人の女性を独り占めできたと喜びの笑顔♪
本日、黒一点だった良さん。
14人の女性を独り占めできたと喜びの笑顔♪
それでは、この日の1席、2席、3席をご紹介。

「五行歌とは」なんて長い前置きよりも、読んでみたほうが絶対早く五行歌がわかりますよ!
3席
3席
まずは3席となった作品。

難しい言葉を使わずシンプルでわかり易い、五行歌らしい歌、リズムが良い。というコメントがいくつも。
こんな簡単な言葉で心を打つ歌が出来る事に驚きを感じます。

作者はこの歌のように、刺さった言葉が奥にいかないうちにさっと抜くように心掛けてからは、いままでよりも気持ちが楽になったとのこと。
歌を書くことで、普段の生活も前向きになる。これは一石二鳥です!
2席
2席
2席となった歌にはとてもたくさんのコメントが出ました。

読んでいると景色が浮かぶ。
何年も前から大事に育ててきた歴史を感じる。
五月雨がどの田にもやさしく降り注ぐということばが歌を引き締めている。

など、この歌には様々な意見が出て思いの深さを話し合いました。

作者は、今では観光用になっているようにみえる千枚田だが、これを作り、苦労して育ててきた歴史というものを考えているのだろうか、と思う時があり、この作品ができたそうです。
1席
1席
そして本日の1席に輝いた作品。

なんとも猫のことを良く見ているユーモラスな歌です。

おちょぼ口でネコ会議にいくというのが特に良い。
猫の大あくびの顔が浮かぶ。
春は猫が元気になる季節。

など多くの賛同を得ての一席でした。

「16年飼っていた猫の命日が昨日だったので思い出して書きました、夜になると出ていくが、時間ですよというと戻ってくる猫でした、旦那様を玄関に迎えに出ていました」という作者。

この世にいなくなってからも、こうして歌になり、それを読んだ人たちの心も和ませてくれた猫ちゃん。幸せものです。



自分の気持ちから、自然と歴史から、可愛がっていた猫のことまで。

5行なんて短いようだけど、その5行の中にはあふれるほどの思いや風景が入っています。
いやいや奥が深い、そしておもしろい!
けっこうくせになりますねこれは。

老若男女、誰にでも作れる五行歌。
今日からでもすぐできますよ!

ぜひみなさんも、毎日の身の回りのことから、まずは5行にまとめてみませんか?

川崎さくら五行歌会

活動場所:川崎市産業振興会館 10階第三会議室
活 動 日:毎月第2水曜 13:30〜16:30位

※連絡はコチラからメールまたはお電話にてお願いします。