川崎アワード
第11回 向ヶ丘遊園~登戸 で見つけたいろいろ 殿
2002年に閉園した「向ヶ丘遊園」。ブースカランド、あったよねー、懐かしいなぁ…
快獣ブースカ、知ってますか? 怪獣じゃなくて、快獣なんですよ!
屯田大作がペットのイグアナに栄養剤を与えちゃったら、ブースカになっちゃったんです。詳しく知りたい方は、昭和30年代生まれあたりの方に聞いてみてください。熱く語ってくれると思います。
今回は、そんな懐かしい「向ヶ丘遊園」から「登戸」駅まで、てくてくと散歩をしてみました。
山小屋みたいでかわいい向ヶ丘遊園駅。
駅前に気になるパン屋が。
駅を降りたらまん前に、気になるパン屋を発見。
「多摩あんぱん」
これはきっと多摩の名物にちがいない! 買ってみよう。
店の中は外からまったく見えず。
これが「多摩あんぱん(小倉)」。
外側のパンがもっちもちで、かなりうまい。
東急ストアの入り口
バスのロータリーにやたら人がいるので近くまで行ってみたら、今日は駅前の東急ストア開店の日でした。
うぁー、ぜったいに安そう。
ちょっと寄って買い物したいけど、入場制限の札が出てて、相当並ばないと入れなそうなのでやめました。
くりだ!
ロータリーの前に、いきなりの栗。
なんてわかりやすい看板だ。
ここは栗の店にちがいない。
一歩店に入ると、目に入らざるを得ない賞状。
「全菓博大賞」ここの栗最中が受賞したらしい。なんと高松宮さまの名前入り!
こりゃぁ買わなきゃいかんでしょう。
おじさん、この大賞をもらった栗最中ください。
「180円だよ」
ねえ、この栗最中、すごい賞とったんでしょ? どこがすごいの?
「あのねえ、最中は『あんこ』なの。あんこがすごいんだよ、栗がまるごと入ってるんだから」。
栗がでっかいの?
「でかいよ~」
銘菓 登戸の栗最中。
中のあんこは、小豆の粒が照りっとしてて色がよく、見るからに美味しそう。まるごと入った栗はおじさんの言うとおり、でかかった。
家に帰ってから濃いお茶といっしょに食べたけど、すごく美味しかったです。
この賞って、おじさんがとったの?
「ちがうよー、うちの奥さんのお父さんがすごい人でね、このすごいあんこをつくったんだよ」。
とにかくすごいんだね。ひとつください。
「この賞をとったのは昭和59年だから、あんたまだ生まれてないよ」
ええっ!
やだあ、そんなに若くないよ~~(てへ)
(私の娘は昭和63年生まれですし)
「いやいや、ほんとだよ、生まれてないって。だって昭和で数えたら今って89年くらいだろ?そうすると59年ていったら、40年くらい前になるじゃない」
…若く見えてたわけじゃないらしい。
おじさんは最初の計算から次の計算まですべてまちがっていましたが、やさしくてとてもいい人でした。
この通り沿いには、氷屋、洋品店(もんぺあり)、たばこ屋などが普通に営業していて、昭和40年代頃にあったような雰囲気がそのまま残っている。
氷屋さん
ぶっかき氷、って、ロックアイスみたいなやつかな?
コンビニで買うより美味しそう。
通りでおしっこしちゃいけませんよね。
たばこ屋さん。
奥の方におじいさんが座ってた。
もんぺが前面に押し出されているところを見ると、かなりの売れ筋なのか。
気になる「ナイトバザール」。
ぜひ来てみたい。
なまずん
なんともほのぼのして、心やすらぐ登戸東商店街。
この商店街のキャラは「なまずん」。
これは、なまずのなまずん、ですね。ゆるいです。
なぜなまずんなのか!?
それはたぶん、以下のことに由来するのでは…
柏屋。老舗らしい雰囲気が漂う。
通りの右手にある、日本料理の「柏屋」。
道行く人に聞くと、地元では有名な老舗の料理店とのこと。
(ランチがとてもいいから、一度は行ったほうがいいよ!と親切に教えてもらったけど、駅前で多摩あんぱんを食べてしまったので、残念ながら今日はおあずけとなりました)
この柏屋さんの入り口のところに、いたんですよ。
なまずが。
ここになまずの碑があります。
よーく見ないとわからないかもしれませんが…
ほら、いるでしょう?
なまずが。
よほど近づいて見ないと、読めないのですが、
「小春日や 日本一の 腹加減」
巌谷 小波 と書かれています。
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昭和7年、俳句会を向ヶ丘遊園地で開き、その帰りに料亭柏屋で酒を酌み交わし、飯田九一(俳人・俳画家)が描いた名物のなまずの絵に、巌谷小波(作家、童話文学)が讃して詠んだのをそのまま刻み込んだものだそうです。
柏屋はなまずのスッポン煮料理が有名で、多摩川の行楽客が舌鼓を打ったといいます。
(「多摩区みどころ散策マップ」より)
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柏屋を過ぎて、ちょっと歩くと、もうすぐ登戸の駅前。
向ヶ丘遊園から登戸は、近いのだ。
道沿いにあった「よつば荘」という名前のアパート。
もしかしたら、すごい文豪(でもちょっと変わり者みたいな)とかが住んでいるような気がする。
このへんまでくると、ほぼ登戸駅前。
駅前の商店街に入る角のところに、お地蔵さんがありました。
馬頭観音と北向地蔵
北向地蔵
お地蔵さまは、西を向いているのが一般的だそうで、北向きのものは特にご利益があり、子どもを守る「子育て地蔵」として信仰されているのだとか。この日も、きれいなゆりの花が飾られていました。
隣には馬頭観音があり、一緒に祀られています。馬の霊を慰めるために建てられたというこの馬頭観音は、文政の当時からここを通る人々や馬(今は車ですかね)を守ってくれているのでしょう。
そしてようやく、登戸駅へ。
駅前商店街は、狭いながらも活気があって、歩くのが楽しい。
昔ながらの金物屋さん。
店頭で光るショッキングピンクのバドミントンセット。500円とはお買い得。
商店街のくだもの屋さん。
店の約半分は柿だった。
小田急線「登戸」駅。
意外と短い距離だった、向ヶ丘遊園~登戸の散歩。
せっかくだから、駅の反対側にもいってみよう。
線路沿いのところにあった、シーザービル。なんかシーザーっぽいやつがいる。
たぶんこれがシーザー、だと思う。ライオンかもしれない。
今回は、散歩道で見つけた多摩あんぱんと栗最中を表彰したいんだけど、表彰する場所がみつからない…どこかベンチとか、なんかないかなあ?
とりあえず撮影場所が見つかるまで歩いてみる。
よくわからないけど、すごく草が育っていたので撮ってみました。
道路沿いにあった無人の店。名前は「お伝や」。
お伝やにあった、唯一の商品。なんだろう?これ。
「これはズイキだよ、サトイモの茎。皮をむいてさっとゆがいてから料理するんだよ」
と、通りがかりのおばさんが教えてくれた。
私も「オ金イレ」に100円、一緒に入れて買うことにした。
あんぱんと、栗最中と、ズイキを持って、ようやく見つけた「登戸かのと公園」。すんごい小さい。
さあ、ここで表彰しよう!
四畳半くらいの公園だ。
ベンチに並べた3品。