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宮前区歴史ガイドまちあるき~土橋編~

宮前区って新しい街のイメージが強いけど、結構歴史が散りばめられているんですよ。
今日は、宮前市民館の講座「宮前区の歴史といま」のまちあるきに同行してみました。

土橋八幡神社から土橋観音堂


10月5日朝から小雨の降る土曜日でしたが、集合場所の宮前平駅には20人の参加者が集まっていました。
講師は、長年川崎の小学校で教鞭をとられていた森川一郎先生です。
81歳とは思えない しっかりとりた話しぶりです。
さすがは、もと学校の先生。

早速、駅前の土橋八幡神社へ。
「新編武蔵風土記稿」に、石段の中央が土橋村と馬絹村の境にあり、片大門と呼ばれていると、書かれています。
石段下にある庚申塔は、正徳4(1714)年に立てられたものだそうです。
今日は、あいにくの雨で石段がすべり転んでケガをしてはいけないと、
上には登らないことに。

 

駅前のロイヤルホームセンター横の小道を通って土橋神社へ。
神社の手前の坂を登って、神社の裏へ出ました。
途中、野菜直売所ののぼりが。

自販機の中には、干ししいたけ ¥300とありました。

本殿です。(ちょっと指が写ってしまいました)
参道の階段は、かなり急です。
丁度宮司さんがいらしたので、お話をうかがうと
大日霊貴命(オオヒルメノミコト)を祀っており、
明日6日は秋祭りとのこと。
禰宜神楽が舞われ、紅白のお餅も配られるそうです。

 

土橋の交差点脇のブックオフのウラの小道を行くと、右手に正福寺が見えてきます。

とても静かな佇まいです。
天台宗医王山法徳院と称し、江戸時代中期に了廊阿闍利により開山されました。
本尊の薬師如来立像は寅年に開帳されるそうです。

写真左は、入口横にある馬頭観音です。
道標を兼ねており、「南大山道 東二子道 北登戸道 西王禅寺道」と記されています。
写真右は、境内に安置された六地蔵さんです。とっても古そうなお地蔵さんから途中で新しく作られたようなお地蔵さんまでさまざまです。

 

カーディーラーやファミレスのウラを進んでいくと、右手の坂の途中に土橋観音堂があります。

準西国稲毛観音霊場第30番札所となっています。
近年、建替えられたようで新しいお堂です。

鎌倉古道から小台坂

鎌倉古道とは、鎌倉時代に関東各地から鎌倉に向かって開かれた道ですが、
各地からの道なので、何本もあるそうです。
この宮前のあたりにも通っていました。

東名高速と尻手黒川線の交わるあたりですが、
うっそうとした林の中に道が通っています。
この脇にも、庚申塔が立っていました。

 

源頼朝がこの道を通ったときに、橋がなかったため、
家来に命じて丸太を渡し、土を盛り、橋を掛けました。
そこから、土橋となったと言い伝えがあります。

 

尻手黒川線の犬蔵交差点を渡ります。
たまプラーザへ続く新しい道を進みます。
ちょっと前までは、林や畑だったそうですが、
今は、大きなマンションがいくつも建っています。

 

しばらく進み、左手に入ると
東名高速の下をくぐるトンネルがあります。

車一台がやっと通れるトンネルですが、小学生の描いた壁画が壁を彩っています。
トンネルを出てすぐに左に折れ、舗装されていない道を登ります。
高速道路の防音壁が切れると、道路が目に飛び込んできました。
ふと足元に目をやると、こんな石が・・・

しばらく砂利道を進むと、右手にマンションが現れます。
その階段を登ります。
階段のつぎは坂道です。ずんずん登ります。
すると、左手に公園が……
ここが、梵天山です。

鷺沼北公園とあります。
公園の隣は、宮崎配水塔です、
やっぱり、山のてっぺんにあるんですね。
このあたりを鎌倉街道が通り、源頼朝が鞍を掛けたという鞍掛松もあったといわれています。

 

その奥にあるのが、国土地理院が設置した二等三角点です。
標高87.36メートルを指しています。

もと来た道を東名高速まで戻ります。
また、高速道路に沿って進むと、

東名川崎インターです。
普段は、さっさと通ってしまうので、気づかなかったのですが、
上に、職員さんがブースへ移動するための通路があるんですね。

 

その川崎インター入口のそばにあるのが、土橋地蔵堂です。
鎌倉時代からあるとの言い伝えで、
閻魔大王像が安置されています。

 

尻手黒川線を宮前平駅に戻ります。

 

東急田園都市線の高架をくぐると、
鷺沼のほうから下ってくる坂があります。
小台坂です。
大山街道の急坂で、坂下には準西国稲毛観音霊場第26番観音堂がありましたが、
江戸時代に焼失してしまったそうです。

 

小雨の降る、約3時間のまち歩きでしたが、
森川先生の薀蓄あふれるおはなしで、
あっというまにゴールへついてしまいました。
先生、ありがとうございました。
次回12日には、菅生地区のまち歩きがあるので、
また参加して報告します。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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