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市民活動情報

第29回 NPO法人 川崎市視覚障害者福祉協会

略称「視障協」

指先の感覚を頼りに、編み物を楽しみます(手芸部の活動)
指先の感覚を頼りに、編み物を楽しみます(手芸部の活動)
戦後間もない昭和23年。全国的に、視力に障害を持つ人を支えようという動きがあり、川崎市でも8名の有志が川崎市視力障害者福祉協会を設立。それから宮前区の分区を機に宮前支部が独立し、現在は、川崎市全体で約150名、宮前支部だけで約20名の会員が参加しています。
 設立から60年の年月を重ね、多くの当事者の声を行政に届けてきました。公共交通機関、視力障害者向けの日常生活用品などでの割引補助。音響式信号、わかりやすい音声案内、点字表示など、社会でのバリアフリーを要望し続けています。実際に耳や指先だけでしか情報を得られない、視力障害者だからこそ改善を求める、生活に密着した問題が社会にはまだまだ残されているといいます。また、視力障害だけでなく、聴力、肢体など、さまざまな障害を抱える人も、そうでない人も、安全に快適に生活できるにはどうしたらよいのかと、他関係団体とも協力して考えています。
声をかけ、手を添えて、指導される編み物の先生。
声をかけ、手を添えて、指導される編み物の先生。
協会の川崎市本部では、家庭生活訓練、文化活動、歩行訓練、スポーツ活動などを行っています。それぞれ、視力障害者をサポートするボランティアグループ「オブリガード」や、ヘルパーさんが見守り、活動を楽しんでいます。家庭生活訓練(女性部)では、茶道、手芸、太極拳などを行い、それらを通じて日常の動作を指先や体で覚えていきます。スポーツでは、サウンド・テーブル・テニス(盲人卓球)などを行い、視力障害があってもスポーツを楽しめると喜ばれています。点字の勉強も行い、少しずつ、無理なく、出来ることから生活を楽しんで欲しいと協会では願っています。年に1度の1泊旅行も会員の楽しみの一つになっています。
 手芸活動の一つ、編み物の時には、先生とガイドヘルパーさんの案内で、ベストや帽子、ボレロなど好みの物を編んでいます。編みあがるまでに時間はかかりますが、その時間も仲間と共有できる楽しいひと時だそうです。
若い頃、突然視力を失った時、それまで当たり前のように見えていた光景が、僅かな時間で失われた衝撃と、とてつもない喪失感。誰一人、この辛さ、恐怖感をわかってくれないという孤独感に悩まされた時期に、同じ視力障害を持つ仲間に「わかるよ。僕もそうだった」と言葉をかけてもらえた事に、心から安心できたそうです。同じ苦しみを持っている、まだ、協会の存在を知らない人には、是非、仲間がいる事の安心感を知ってほしいと願っています。18歳以上からの入会を基本としていますが、それ以前のお子さんをお持ちの保護者の方には、相談の窓口となる場合もあります。弱視の方、視野が狭い方、障害の程度に関わらず、お気軽にお問い合わせ下さい。
特定非営利活動法人 川崎市視覚障害者福祉協会。略称「視障協」
問い合わせ
電話 044-865-6856
Fax 044-865-8291

設立60周年を機にNPO法人化し、平成21年1月、名称を「特定非営利活動法人川崎市視覚障害者福祉協会」と改めました。